小売店の店長なんてアルバイトと同じ仕事をしてると思いますよね?
そんな疑問を小売業歴7年以上店長歴3年以上の小売店長が解決します。
この記事を読むと、店長の仕事内容・店長を行うメリット・デメリットが分かります。
Contents
店長の仕事2選
数値の管理
売上計画の達成
店長の仕事=年度の売上計画を達成することです。
1店舗1店舗の売上を増やしていかないと会社としての成長はありませんからね。
年度の売上計画を達成するために月ごとの売上計画が本社から勝手に設定されます。笑
月の売上計画は年度の売上計画の達成具合によって決まるので年度計画が全然達成できてないと月の計画はめちゃめちゃ高くなります。笑
しかし、店長はそんな売上計画を達成するために週・日ごとの売上計画を作成します。
ポイントは以下8点になります。
1.前年同曜日の売上を参考にする
2.今月の売上計画は前年対比で何割増しか
3.売上ボリュームを上げる週はどこか
4.昨年と比較して土日祝日の数はどうか
5.昨年と比較して広告の数・大きさ・掲載商品数・近隣の催事状況などはどうか
6.競合店の状況はどうか
7.売上が見込める日・作業が多い日の人員の手配は問題ないか
8.昨年同月の売上より今月の売上計画がはるかに高い場合、その差を埋める対策をどのように講じるか
日別の売上計画が明らかに達成できない金額だと社員・アルバイトのやる気を損なうので注意が必要です!
経費のコントロール・削減
店長は経費をコントロールし、不要な経費は削減する必要があります。
なぜなら、利益を増やすためです。(当たり前ですね笑)
以下が管理・削減する経費の一例です。
1.人件費
2.消耗品費
3.光熱費
人件費は、店の経費の中で高い割合を占めると思います。
せっかく売上が上がっても必要以上に人員を配置し、人件費が増えたら意味ないですよね。
人件費の適正金額は売上の何%か算出し、店舗運営を行いましょう。基本は30%前後と言われています。
消耗品費・光熱費は、前年対比100%未満にすることを基本としましょう。
人の管理
当日のシフト作成
出勤者の仕事を記載したシフトを作ります。
当日、誰が・いつ・何をやるのかを明確にし、作業をスムーズに行うためですね。
9時〜9時15分:トイレ掃除
9時15分〜12時:商品の品出し
12時〜13時:休憩
13時〜15時:レジ
15時〜17時:新規売場作成
シフトにはこのようにざっくり書き、口頭で細かく指示を出します。
品出しの優先順位、売場の作り方など。
シフトは1日5〜15人分・毎日書きます。
当日行う作業の優先順位によっても売上が左右するのでシフト作成はとても重要です。
月のシフト
翌月分1ヶ月のシフトを作ります。
事前にアルバイトから公休を聞いてから作成します。
この1ヶ月のシフトも売上を左右する重要な仕事となります。
例えば、8/20に売れてないアウターを1000着値下げ予定。時間にしたら8時間はかかる。なのに、いつもと同じ人員だったら終わりませんよね?
事前に人員を増やします。
作業が遅れれば当然、販売チャンスを逃しますからね。
そのため、シフトを作成するときは、以下をポイントとしています。
●売上が高い日はいつか
●売上を落とすことができない日はいつか
●作業が増える日はいつか
●日ごとの人員数は適正か
●人件費は適正か、利益は出るか
アルバイト・パートさんの採用
アルバイト・パートさんの採用も重要な店長の仕事です。
なぜなら、小売店はアルバイト・パートさんでお店が回っているからです。
採用のポイントは3点です。
1.挨拶・会話など基本的に愛想がいい
2.返答がしっかりしている
3.志望動機・自己PRなど履歴書が細部まできちんと書かれている
やはり、接客業なので面接で愛想がよくない人は実際の勤務でも笑顔で対応ができません。
お客様に対して笑顔で対応できない人を教育し直すことは相当苦労するので、最初から愛想がいい人を採用しましょう。
アルバイト・パートさんの教育
お店の売上を上げるためにはアルバイト・パートさんの教育が必要です。
なぜなら、実務作業のほとんどはアルバイト・パートさんが行うからです。
つまり、アルバイト・パートさんの作業レベルが上がることは売上向上に直結します。
教育の時に意識しているポイントは3つです。
1.一度教えたことはその日のうちにもう一度確認する。また、次の出勤日にも同じ内容を確認する。
2.アルバイト・パートにも新人アルバイト・新人パートの教育をさせる
3.基本的にアルバイト・パートの発言は肯定する。あまり怒らず、論理的に説明する。
店長が教えたと思っていても、アルバイトが覚えていないなんてザラです。笑
自己満足せず、必ず教えた相手が教えたことを身についているか確認しましょう。
また、アルバイト同士で教え合うことで、教える方が仕事内容を再確認できます。
それにあとで新人アルバイトから
なんて言われたら先輩のメンツが丸つぶれですからね笑
責任もって教えてもらいます。
最後に、アルバイトの意見は基本的に肯定し、ミスをしても怒ることはあまりしません。
怒らない理由は、ミスは誰でもするからです。
ミスをした時点で一番反省しているのは本人です。反省しているのに、あえて怒ることは不要と考えています。
店長の仕事のメリット3選
シフトを自分で好きにコントロール【結構休める】
シフトを自分で作れるのは大きなメリットです。
なぜなら、店舗運営が問題なければ自分は休めるからです笑
私は店長がいてもいなくても同じレベルで店舗運営ができるお店がいい店だと思っています。
ポイントは以下になります。
1.店長と副店長が同じ考えで行動できる
2.店長の仕事は副店長が全てできる
3.副店長とアルバイトの関係が良好
4.指示をしなくても自分で考えて行動するアルバイトがたくさんいる
いい意味で「どうすれば楽できるか?」を考えるのが大切です。
そのために、社員教育をしっかり行いましょう。
そして、自分が休めるときに休みましょう。笑
一緒に働くアルバイトを自分で決めれる
採用面接を自分が行うのも大きなメリットです。
なぜなら、自分と気の合うタイプのアルバイトを採用できるからです。
店長によっても一緒に働きたいタイプ(性格)って違いますよね?
●物事をはっきり答えるタイプ
●協調性が高く、空気が読めるタイプ
●フレンドリーで誰とでも仲良くなれるタイプ
●リーダータイプで誰にでも指示を出せるタイプ
一緒に働く人は自分の好きなタイプがいいですよね?
何をするかも大事ですが、誰と働くかもとても重要です。
店舗内で役職がトップ
店舗で一番役職が上なので、文句が言われないこともメリットです。
なぜなら、自分の好きなように行動ができるのでストレスが溜まりにくいからです。
こんな経験したことありませんか?
こんな上司が近くにいないのです。笑
もちろん、時々会いますが毎日仕事を監視されていないととても楽です。笑
店長は働きやすいポジションだと思います。
店長の仕事のデメリット3選
土日祝日は休みづらい
小売業なので、土日祝日は休みにくいです。
これは店長じゃなくてもスタッフであれば休みにくいと思います。
私が実際に休んだときの理由が以下になります。
●冠婚葬祭
●家族の誕生日
●結婚記念日
●家族の体調不良
明確な理由があれば休めます。
しかし、普段は売上が上がる土日祝日は休めないですね。
売上計画達成に対するプレッシャーが大きい
どの仕事も同じかと思いますが、店長は売上計画達成の責任があります。
どれほど高い計画であってもどうすれば達成できるかを考えなければいけません。
スタッフがいないと店長が出勤しないといけない
アルバイトなどスタッフが必要な人数揃わない日は、店長が出勤します。
少ない人数では、正常な店舗運営ができなくなりますからね。
私が実際に経験したことは、以下です。
●月のシフトを作るとき、人が足らなくて自分の休みを削った
●突然体調不良者がでたため、本当は休みだけど急遽出勤した
突然のトラブルは仕方がありませんが、単純に人手不足の職場だったら問題です。
人が辞めにくい環境を作ることが大切です。
店長の仕事のまとめ
店長の仕事・メリット・デメリットいかがでしたか?おさらいです。
1.店長の仕事
●数値の管理
・売上計画の達成
・経費のコントロール・削減
●人の管理
・日毎のシフト作成
・月のシフト作成
・アルバイト・パートの採用
・アルバイト・パートの教育
2.店長の仕事のメリット
・シフトを自分で作成できる
・一緒に働くスタッフを自分で決めれる
・上司が近くにいないので、ストレスが溜まりにくい
3.店長の仕事のデメリット
・土日祝日は休みにくい
・売上計画達成に対するプレッシャーがある
・スタッフがいないと店長が代わりに出勤しないといけない
私が店長をしていて一番良かったのは、上司が近くにいないことです。20代で現場のトップになれる職種は少ないと思います。
自分の考えで行動がしたい方・上司からの無駄な説教が嫌いな方はおすすめの職種です。